「ゆり根」を食べて「不安感・不眠」を改善しましょう!

ゆり根。私は薬膳を勉強するまではあまり食べたことがありませんでした。だから正直、身体にいいのよって言われてもあまりピンときませんでした。
しかし、薬膳を勉強するようになり、ゆり根が漢方薬(漢方生薬名:百合ビャクゴウ)にも使われていたり、薬膳の食材としても大変優秀だということを知り、お店に並ぶ時期は頻繁に食べるようになりました。
この記事のもくじ
ゆり根の薬膳としてのパワーと「こんな時に食べるといいよ」のご紹介。
特にストレスで疲れた心やイライラで眠れない、不安な気持ちになる、の解消にとってもいいゆり根なのです。
精神的な疲労、心が疲れて眠れない、などというのは漢方では「心に火を持っている状態」と考えます。自分自身で自覚がない時もありますので、そんな時は舌先を診ます。舌診(ゼッシン)と言います。
舌先が赤ければ、質の良い睡眠が摂れていません。「心に火を持っている状態」となります。
ゆり根を食べなきゃだ!
文鳥ちゃん
そして、ゆり根は白い色の食材。白い色の食材は秋の養生のための食材です。秋は”ちょっぴり寂しい”気分にもなる季節。
賑やかで弾ける夏の季節を終えて、静かな落ち着きの季節です。なので気持ち的にもちょっぴり寂しく感じちゃうのですね。でもこれ、意外と大切なことなんです。
次にやって来る冬の季節を元気に過ごすためにはエネルギーを蓄えないといけませんので心も身体も静かに過ごすのがとても大切なのです。
ゆり根が使われてる漢方薬ってなんだ?蓄膿症や慢性鼻炎に良い漢方薬です。
ゆり根が使われている漢方薬で代表的なものに「辛夷清肺湯(シンイセイハイトウ)」があります。蓄膿症や慢性鼻炎(*鼻水に粘りがあり黄色)、身体の余剰な熱が原因で肺が乾燥して出る症状に使われます。
*鼻水に粘りがあって黄色、というのは熱の症状と漢方では考えます。身体の中に余分な熱が発生して悪さをしています。逆に透明でサラサラした水鼻は身体が冷えていると考えます。
この漢方薬は「肺の乾燥を防ぎ、余剰な熱を冷ます」ものなんですね。その中に入っているゆり根はもちろん清熱として古くから薬膳として食べられてきました。
一緒に食べるといい食材はなに?
たまご。
たまご1個の中に陰陽があります。(陰陽についてはこちらの記事をご参考くださいね。 漢方薬膳のお勉強。体調の良し悪しを左右する「陰陽」のお話とその整え方)
身体の中の陰陽バランスを整えると気持ちも体調も安定します。でも現代に生きる私たちは毎日いろんな判断をし、人間関係や仕事や家事の疲れでバランスを保つのがとても大変になっています。難しいです。
でも毎日のご飯に何を食べるかを少し意識してみると必ず改善されていきます。
心や身体の不調って「これが原因だ!」っていうのがとてもわかりにくく、しかも原因は必ずしも1個ではないんですよね。だからこそ「今日の私はどんな感じかな?何を食べたほうがいいかな?」と意識したいと思っています。
チサ
ゆり根を使ったカンタン薬膳レシピはこれだ!
● ゆり根のたまごとじ
- ゆり根を1個、丁寧に水で洗って土を落とします。
- 一枚一枚、優しく剥がしましょう。
- だし汁1カップに砂糖(小1)、みりん(大1)、醤油(大1)をお鍋に入れて沸騰させます。
- 沸騰したお鍋にゆり根を入れて煮ます。
- 一旦、火を止めて溶きたまご(たまご1〜2個)をお鍋に回し入れてとじます。
- 色どりに三つ葉を入れるといいです。
お鍋一つでカンタン薬膳の出来上がり〜♪
● みんな大好きカレーにゆり根を入れる。
ゆり根を一つ一つ丁寧に剥がして土を洗い落としてカレーに入れます。ジャガイモや人参と一緒に煮込むだけ。ホクホクして美味しいですよ。
こっちの方がカンタンかな?
まとめ:不安感がある?眠れない?そんなとき薬膳では「ゆり根」を食べますよ♪
- ゆり根はストレスで疲れた心やイライラ、不安で眠れない、などの改善に良い食材。
- ゆり根は漢方薬に百合(ビャクゴウ)という名前で使われているくらいパワーがある。
- ゆり根と一緒に食べて欲しい食材はたまごです。身体の陰陽バランスが整うと心と身体が安らぎます。