あなたの心と体にしあわせを運ぶ

釣藤散(ちょうとうさん)この漢方薬は主に「肝の気」が上がりすぎて起こる頭痛やめまいに処方されます。怒りやイライラで頭から湯気が出る。目の充血&血走る。気が上にあがりすぎるので「頭部の熱」を冷やすことが大事。

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釣藤散の薬膳ごはん
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漢方薬膳について12年以上の実績とアドバイスを積んできました。 一般社団法人 日本漢方養生学協会認定 漢方カウンセラー&養生薬膳アドバイザー。 「薬になるご飯(薬膳)」で笑顔で健やかに過ごせるように。
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この記事でわかること
★釣藤散という漢方薬はどんな症状に処方される?
  • ストレス・イライラが続いて頭部に熱が発生して起こる、慢性頭痛や高血圧からの頭痛、めまい、耳鳴り、神経症、肩こりなどの症状の改善に処方されることが多い釣藤散。
  • 怒りやストレスで肝の気が上がる、それと一緒に血(けつ)も上がり、目の充血、怒りで目が血走るなど。
    (怒りやストレスの熱で血も蒸発する。)
  • 頭部に上がった気を冷ます&下す。

 

★釣藤散に匹敵するご飯はこちら。

・春菊とイカの炒め物
・春菊と豚こまの味噌炒め
・春菊の白和え
・みかんときゅうりの酢の物
・にんじんのマリネ
・梅干しご飯

 

天ぷらや揚げ物、味の濃いものは控えましょう。
イライラの炎が余計に燃え上がります。

あっさり&さっぱりの味を心がけて。

 

★身体の中の「水」の巡りの悪さで出る頭痛やめまいはコチラ。

 

苓桂朮甘湯に匹敵する薬膳

 

★ストレス耐性をつける食材は「牡蠣」

 

牡蠣はストレス耐性を作る薬膳

 

 

この記事のもくじ

01.
釣藤散の成分を見てみよう

①釣藤鈎(ちょうとうこう)・菊花・防風・石膏(せっこう)
②半夏(はんげ)・生姜(しょうきょう)・陳皮(ちんぴ)
③人参・甘草・茯苓(ぶくりょう)
④麦門冬湯(ばくもんどうとう)

 

11の生薬からなる釣藤散です。主薬となる釣藤鈎が漢方薬の名前に使われています。

①の生薬4つはストレスに弱い、イライラ熱にやられている「肝」を落ち着かせて「気」を冷まします。

②の生薬3つは「肝の気」を流して、身体の湿気も乾かします。

③の生薬3つは脾胃の消化吸収を助けて、ストレス・イライラで失われた「良い気」の補充。

④は身体の中を潤します。ストレスやイライラの熱は身体の中をカラカラに乾燥させるのです。

 

まめ知識

②にある半夏と生姜ですが、半夏はちょっと毒があるんです。
この半夏の毒を中和するのが生姜なんですね。

漢方の授業で先生の指導の下、半夏をかじったら舌が痺れました。
その後すぐに生姜をかじったら毒が中和されてしびれが消えました。
おっかなびっくりでしたがとても勉強になりました。

 

 

02.
肝を落ち着かせて、熱を冷ます薬膳(春菊)

①釣藤鈎(ちょうとうこう)・菊花・防風・石膏(せっこう)

 

釣藤こう・菊花・防風・石膏

 

★私の生薬コレクションから★
左上、時計回りに。釣藤鈎・菊花・防風・石膏になります。

 

 

●おすすめ薬膳●

春菊メインで組んでみました。

春菊 五味:甘味・辛味
五性:平性
帰経:肝・心・脾

春菊はまさに肝にとっても良い食材です。独特の香りが苦手な方もいらっしゃいますが、あの香りが
イライラ・ストレスで頭部に上がりすぎた「気」をスーッと巡らせて鎮めてくれます。
貧血気味やむくみにも良いですよ。

 

・春菊とイカの炒め物
肝の養生にいいイカ。血に関するお困りごとにはイカです。
こちらの記事に春菊とイカの炒め物レシピが載ってますのでどうぞ。

イカの薬膳

 

・春菊と豚こまの味噌炒め
豚肉との相性も良いです。
豚肉は腎を元気にするお肉ですが、腎と肝は親子関係(腎は肝の親)にある臓器です。
春菊の辛味と豚肉の甘味で食欲増進にも繋がりますね。

クラシルさんのレシピをご紹介します。
春菊と豚こまの味噌炒め

・春菊の白和え
豆腐は潤いを与えます。
イライラで発生した熱で砂漠のようになりかけている身体の中をオアシスのように癒してくれます
くるみを入れると尚よしです。歯応えも出ますし、香ばしい。

 

03.
気を巡らせて身体の中の湿気を取る 薬膳(みかん)

②半夏(はんげ)・生姜(しょうきょう)・陳皮(ちんぴ)

 

半夏・生姜・陳皮

 

★私の生薬コレクションから★
左上、時計回りに。半夏・生姜・陳皮になります。

 

みかん 五味:甘味・酸味
五性:涼性
帰経:脾・肺

陳皮(簡単にいうとみかんの皮を干したものです)が生薬として使われてますので
薬膳にもみかんを使いたいと思います。
爽やかな酸味とやわらかな甘味で気持ちを潤し
詰まってしまった「気」を流してくれます。

 

●みかんときゅうりの酢の物

 

みかんときゅうり薬膳

 

きゅうりは身体にたっぷりの水分を与えてくれます。酢はたかぶる肝の気を抑えます。 ストレス・イライラで頭痛やめまいがある場合、身体の中で炎がメラメラしているので、
水分たっぷりの野菜や果物でまずは消火しましょう^^

 

こちらもレシピはクラシルさんです→みかんときゅうりの酢の物
缶詰のみかんで作れるのでいつでも食べれますね。
みかんの甘さが可愛くて癒されます。

 

私はお料理研究家ではないので
「こういう体調を立て直すために、この食材を使った簡単レシピが欲しい」といったときに
クラシルさんは本当にありがたい。

 

04.
脾胃の消化吸収を良くして「気」の補充をする 薬膳(にんじん)

③人参・甘草・茯苓(ぶくりょう)

 

人参・甘草・茯苓

 

★私の生薬コレクションから★
左上、時計回りに。人参・甘草・茯苓になります。

 

にんじん 五味:甘味
五性:平性
帰経:肝・脾・肺

生薬で使用される人参はオタネニンジンというものです。とても高価です。
私たちがいつも食べているにんじんもとっても薬膳として優秀な食材になります。

肝を元気にしてくれますし、自律神経のバランスも整えてくれます。 ストレスに長く晒されていると自律神経のバランスを崩してしまうことも。
毎日のご飯から整えていきましょう。

 

●にんじんのマリネ

さっきのみかんときゅうりの酢の物に続いて、マリネもどうかと思ったのですが
めちゃくちゃ簡単でしかも脾胃の消化吸収を良くして「気」の補充を考えたら
これしかない!と思いました。

 

こちらもまたクラシルさんのレシピです。

ピーラー1本で!簡単人参マリネ

 

サッと簡単にすぐ出来て&すぐ食べれて&何のために食べるかという目的を果たしてる。

 

 

05.
補陰(身体に潤い補給)してくれる 薬膳(梅干し)

④麦門冬湯(ばくもんどうとう)

 

麦門冬湯

 

★私の生薬コレクションから★
麦門冬湯になります。

 

梅干し 五味:酸味
五性:平性
帰経:肝・脾・肺

陰、すなわち潤いを補給するのにイチオシは梅干しです。
これほど手軽に陰を補ってくれるものはないと思っています。お腹の調子を整え、疲労回復。
酸味で上がりすぎる肝の気を抑える。

 

●梅干しご飯

 

梅干しご飯は薬膳

 

これは究極のミニマム薬膳です。
お米の甘味が身体と心を癒し(補陰)、イライラで減ってしまった「気」を与えます。
先日、鍼灸の先生も健康を維持するには粗食が一番とおっしゃってました。食生活を見直すときが来ているみたいですね。

 

飽食の時代の私たちはいろいろ食べ過ぎて具合が悪くなったり、ストレスに弱くなったりしてるのでは?
最近はそんなふうに感じています。

 

山芋もおすすめです。山芋は山薬(さんやく)という名前で漢方薬に使われるぐらいすごい。
玄米にとろろをかけて食べる山芋の梅干し和えも良いですね。

 

★最後にクラシエさんの釣藤散のページをご紹介しておきます。
服用は漢方薬局や漢方外来にご相談くださいね。

 

 

体調を整えるお手伝い「薬膳エネルジーア」やってます。

体調を整えるお手伝いをしています。

 

体質改善 薬膳 漢方

 

体質や(その時の)体調と食材とのマッチングが薬膳ではとても大切です。
今のこの心のゆらぎ、体調だから「この食材とあの食材を組み合わせよう」そして不調をケアする。

 

このマッチングは漢方薬膳をみっちり勉強しないとなかなか難しいのです。
「ツイッターや何かで見たけど、こうだろう」では間違える確率が高い。なぜならその情報は他大勢に対しての発信だからです。オーダーメイドではないのです。

 

そうならないように私がお手伝いしていきます。
不調の時に「あれ食べる?これ食べた方がいいの?」なんて、しんどいのに考えてられません。
そこを私が引き受けます^^

 

不調をどうやってケアしようかと考える時間や病院に行く時間を自分の自由な、好きなことを出来る時間に変換する。

 

今まで掛かっていたお薬代でカフェでお茶したり、我慢していた好きなものを買う。 時間とお金をもっと自分の楽しみのために遣いましょう!

 

不調をケアするためのやり取りは残るので、サポート終了後もそれを見返すことで不調をコントロール出来るようになります。
1度サポートを受けると一生モンになりますね。
一生モンにして頂くのは私のミッションでもあります。

 

食事を薬膳(薬になるご飯)にちょこっと変えて毎日を楽しく過ごす。
8割の方がサポート期間30日以内に体調の嬉しい変化を実感されています。
↓詳しく知りたい方はこちらからどうぞ♪

体質改善 薬膳 漢方

 

 

500円で薬膳を作る専門家 LINE@chiSa

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